市場調査会社の富士経済は、2018年の国内医療用医薬品市場が約9兆円にまで成長するとの予測をまとめています。
それによると、医療費削減のための薬価引き下げ、ジェネリックの普及が進められる中、降圧剤の牽引で循環器用剤の実績は拡大しますが、市場構成比は減少すると予測する一方、抗がん剤や疼痛緩和剤の普及によって、癌関連用剤が拡大するほか、関節リウマチ適応の生物学的製剤の浸透によって、関節・骨疾患治療剤などの市場構成比が増加し、市場の成長が見込まれると分析しています。
調査では、注目市場に抗リウマチ剤、過活動膀胱・神経因性膀胱治療剤を挙げています。
そのうち抗リウマチ剤は、市場の70%以上を占める生物学的製剤が牽引すると分析し、特に適応拡大が進む抗TNF-αモノクローナル抗体であるレミケードの伸びが著しく、昨年発売されたCTLA4-Ig製剤であるオレンシアも、既存製剤と全く異なる作用機序を発揮するため、一定の実績を確保するとし、2019年には2010年比約2倍増の3002億円に達すると予測しています。
また、過活動膀胱・神経因性膀胱治療剤は、トップブランドのベシケアとデトルシトールが市場を形成していますが、高齢化に伴い潜在患者数が増加する中、2011年には、一部既存製品に見られる口渇や残尿感などの副作用を軽減したベタニスの発売が予定されることから、市場が拡大すると予測しています。
ウリトスとステーブラなどに、高齢者でものみやすい口腔崩壊錠が追加されたことが処方増につながるとして、2019年には2010年比約倍増の1100億円に拡大すると見通しています。
これらの結果、2018年の国内医療用医薬品市場は、最大市場規模の循環器用剤が、降圧剤の伸長によって実績は拡大するものの、市場構成比は17%に減少する一方、癌関連用剤は、抗がん剤の新発売、緩和医療の普及などを背景に拡大し、構成比が14%に増加するほか、関節リウマチ適応の生物学的製剤の浸透によって、関節・骨疾患治療剤の構成比も増加し、2010年比22.1%増の9億1966億円に達すると予測しています。
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